うちの実家は東北の田舎なんだけど旧暦の正月に『ささら』っていう祭が有る。
祭事に詳しい人なら地区まで特定できそうだから明記はしないけど、そんくらい田舎だって話。
俺はガキの頃に屋根裏部屋とか物置とか探検するの好きだったと記憶している。
居間の隣に襖(ふすま)を隔てて、親戚が集まった時に宴会する様な応接間(?)が有り、その隣に仏壇や昔の調度品、旧家によく有る母親の子供の頃に買った人形とか母の兄弟の五月人形とかが、うっすら埃(ほこり)被って置かれてる様な部屋があった。
その部屋の押入れの奥に、小部屋が有るんだ。
もう何年も昔に、母方の親が相次いで亡くなって家を手放す時に俺の母の兄である叔父から聞いた話では、そんな感じの部屋ってのは、この辺の部落の旧家には何箇所か有って、その昔『夜這い』の風習とかが残ってる頃の名残だという。
戦前から子不足に悩んでた付近の住民が、あの小部屋で密会して、なんとか子供を増やそうとしていたらしい。
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祭事に詳しい人なら地区まで特定できそうだから明記はしないけど、そんくらい田舎だって話。
俺はガキの頃に屋根裏部屋とか物置とか探検するの好きだったと記憶している。
居間の隣に襖(ふすま)を隔てて、親戚が集まった時に宴会する様な応接間(?)が有り、その隣に仏壇や昔の調度品、旧家によく有る母親の子供の頃に買った人形とか母の兄弟の五月人形とかが、うっすら埃(ほこり)被って置かれてる様な部屋があった。
その部屋の押入れの奥に、小部屋が有るんだ。
もう何年も昔に、母方の親が相次いで亡くなって家を手放す時に俺の母の兄である叔父から聞いた話では、そんな感じの部屋ってのは、この辺の部落の旧家には何箇所か有って、その昔『夜這い』の風習とかが残ってる頃の名残だという。
戦前から子不足に悩んでた付近の住民が、あの小部屋で密会して、なんとか子供を増やそうとしていたらしい。
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