僕が中3のときの話です。

富山県の田舎で暮らしていた僕は中学卒業後、埼玉に上京することを決めていました。
都会の憧れもありましたが、友達と離れることになるのは寂しかったです。
友達のTは僕のそんな気持ちを察してくれたのか「心霊写真でも撮りに行こうや」と誘ってくれました。
僕の町には心霊スポットといえるものが一つだけあったからです。

心霊スポットといってもちいさな空き家なのですが、いろいろな噂があったわけでもなく、なぜかその家は心霊スポットとされていました。
その家の周りはフェンスが囲ってあって、地元の人達が時々見回りに来ています。
僕はなぜ地元の人が見回っているのかは全く分かりませんでした。
ほとんどの人は分かってなかったと思います。
そういうことが重なり、その空き家は心霊スポットとして知られるようになりました。

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