田舎から上京して東京H市の大学に通っていたオレは当然というか、アパートで一人暮らし。
まあ、あんまり金もなかったので風呂トイレ付きで25000円の安アパートに入居した。
木造の築、20、30年たっていたように思う。
「H荘」て名前だった。

当時、苦学生で塾の講師のアルバイトなんかをしていたがバイト先が三鷹だったんで帰るのは23時すぎ。
いつも疲れてた。
アパートに帰ると一刻も早く寝たかった。
眠い・・・。

ところが、入居して3ヶ月過ぎた頃からヤツはやってくるようになった。

ヤツは眠っている俺の部屋に音もなく入ってくる。
俺が気づくのは隣で誰かの寝息が聞こえるからだ。

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