今日は甲子園での都市伝説です。

第61回全国高等学校野球選手権大会3回戦『箕島高校対星稜高校』。
「神様がくれた試合」、「最高試合」とも呼ばれるこの一戦は、名前にたがわぬ非常にドラマティックな試合経過をたどった。

1ー1で延長に入ると12回表に星稜はヒットと四球とエラーで1点を勝ち越す。(2-1)

12回裏、簡単に2アウトを取られた箕島だったが、嶋田選手がラッキーゾーンへ飛び込む同点ホームランを打ち、試合は振り出しに戻った。(2-2)

14回裏、箕島は盗塁などを重ね、ランナーを三塁まで進めてサヨナラの絶好の機会。
しかし、三塁ランナーの森川選手が隠し球で刺され無得点に終わる。

16回表、星稜にタイムリーヒットが出て再び勝ち越す。(3-2)

16回裏、箕島は簡単にツーアウト。
バッターボックスには先ほど隠し球でアウトになった森川選手。
その森川選手も1塁側のファールフライを打ち上げてしまった。
これを取れば試合終了。
だれもがゲームセットを確信した。

だが、1塁手の加藤選手は人工芝に足を取られまさかの落球。
しかし落球したとはいえ、2アウトでランナーなし、カウントは2-1とあと1球で試合が終わることには変わりのない状況だった。

その何秒かのち、「甲子園球場に奇跡は生きています!」という植草アナウンサーの名言とともに、森川選手の放った打球はスタンドへと吸い込まれていった。(3-3)

18回裏、これを抑えれば再試合。
だがすでに星稜の堅田投手にはその力は残されていなかった。
サヨナラタイムリーで試合は終わった。(3-4)

この出来過ぎとも言える感動的な試合の何ヶ月か後にある噂が流れた。
それは、16回裏に取れば勝利のファールフライを落球してしまった加藤選手が自殺したというものだった。

実際に落球した加藤選手はもちろん自殺などはしておらず、卒業後は普通のサラリーマンとなられたようです。

営業に出たときには「あの試合で落球した加藤です」というセールストーク(?)で成績はトップだったとか。
自分の失敗を大きな糧にされたすばらしい方です。

現在でもこの試合をした両校の選手には交流があり、10年に一度試合をしているとか。
心温まるエピソード都市伝説?でした。