この話は友達と千葉県松戸市の八柱霊園に肝試しに行った時に体験した話です。

昔の話ですがその当時・・・友達の敏和が新車に乗り換えました。
ある夜、ドライブに行くと言うので俺を誘って軽く流しに。
途中でコンビニに寄った時、店の中から2人組の女の子が見えて俺はすれちがう時に顔をチェック。

「オォ~♪マジで可愛いじゃ~ん♪」

まだその頃はナンパ現役だったのでスグにで声をかけました。
その子達は美容の専門学校に行ってるらしくスタイルもノリもめちゃくちゃイイ。
俺達がドライブに誘うと最後にちゃんと家まで送ってくれるならOKだと・・・。

「なぁ~コーセーどこ行くかぁ~?」と・・・敏和が俺に聞くと助手席に乗ったカヨちゃんが「カヨ・・・心霊スポットがイイなぁ~♪」と言い出しました。

俺はなんで冬なのに心霊スポット?と・・・思いましたが、何かの雑誌でお化け屋敷やジェットコースターは恐怖心でドキドキする・・・。
そのドキドキ感は恋愛と似ていて落としやすい・・・なんて・・・バカなことを覚えていたので・・・。

「それじゃ~みんなで八柱霊園に行くかぁ~」と・・・調子にのって地元で有名な心霊スポットに行くことにしました。
だけどこの時・・・まさかあんな出来事になるとは思ってもいませんでした。

「よーし!そろそろ八柱霊園に入るぞ~」

俺達は真っ暗闇の八柱霊園に車で肝試しに行くことにしました。

夜中の霊園は怖いくらい静かで車の中なのになんとなく不気味な感じが・・・。
そして、ここの霊園で有名な幽霊が出ると言われている13区に入った時、なぜかみんな無口になってしまいました。

すると突然、敏和が「なぁなんか、あそこに人が立ってように見えるけど」

「え・・・えっ・・・?」

敏和が指差した方向をみんないっせいに見ました。

「・・・・・・・・・・・・・・・??」

敏和が言うにはそこのお墓とお墓の間に人が立っていて『おいで・・・おいで・・・』と・・・していたと言うのです。

「ア・・・アハハハ・・・で・・・出たよ・・・お決まりの怖がらせかよ・・・」

俺はそう思っていました。
ところが・・・助手席のカヨちゃんまで・・・「カヨも・・・確かにスーツぽい男の人・・・見たけど・・・」

「えぇ・・・っ!!マジで・・・!?俺には何も見えなかったんだけど・・・」

「じゃぁ・・・こ・・・この時間に・・・誰かお墓参りにでも来てたのかなぁ・・・」

全然笑えない・・・。
するとさっきから黙っていたレイちゃんが突然・・・。

「ちょっと停めて!!」

敏和は驚いて車を停めるとレイちゃんはいきなり車を降りて真っ暗なお墓の中に走って行ったのです。

「え・・・えっ・・・!?レイちゃんどーしたの?」

するとカヨちゃんが「あの子・・・霊感が強いから何か感じたのかも・・・」と。

「マ・・・マジで・・・!?じゃ・・・ヤバイんじゃねーの・・・」

てゆーか・・・霊感とか強いなら最初からこんな場所に来なかったのに、と思ってる間にレイちゃんはいなくなってしまいました。

俺達は急いで車を降りてレイちゃんの走って行った方向に行きました。

「レイどこ行ったのかなぁ」

「ここ、かなり広いから遠くへ行ってないといいけど」

俺達は真っ暗なお墓とお墓の間を歩きながらレイちゃんを捜しました。
ところが、やっぱりここの霊園は広いためなかなか見つかりません。

その内に「敏和・・・?カヨちゃん・・・?あれ?あれ?ええっ!?ウソだろ!?」

俺はレイちゃんを捜してる間に敏和達ともはぐれてしまいました。

「ヤ・・・ヤバイよ・・・マジで・・・こんなところで一人ぼっちなんて・・・」

辺りを見ても、お墓、お墓、お墓。
それに今の時間は真夜中・・・そして真っ暗・・・。
俺は怖いと思う気持ちを一旦抑えて敏和の車に戻ろうと今来た方向へ歩き出しました。
その時です・・・。

「あれ・・・!?あそこにいるの・・・レイちゃんじゃないかなぁ・・・?」

少し離れた通路でしゃがみ込んでいる人を見つけました。
でも真っ暗で本当にレイちゃんなのかわかりません。

それに何でしゃがんでいるのか。
俺は恐る恐る声を掛けてみました。

「あ、あの、レイちゃ~ん?」

「・・・」

呼んでも反応がありません。
でも、もしレイちゃんなら一緒に戻らないとと思い俺はレイちゃんだと信じて今度はゆっくりと近づきました。

そして「レイちゃんだよね?何してるの?」
後ろ姿はやっぱりレイちゃんみたいでした。

「レイちゃん車に戻ろうよ、ね、ねぇ戻ろうよ」と、レイちゃんの肩に手をのばそうとした時、『ぐ・・・ぐっ・・・』とこちらを振り向きました。

「う・・・うわあぁぁぁぁ!!」

なんとレイちゃんは、どこの誰ともわからないお墓のお供え物を『グチャグチャ』と食べていたのです。

そして「ごれ、おいじよ、だべる?」

その声はあきらかにレイちゃんの声ではありませんでした。

「レイちゃん、やめなよ!ダメだよ。そんなの食べちゃ」

「うるざい、だべだいだら、あっぢいげ」

レイちゃんは凄い力で俺を突き飛ばしまたお墓のお供え物を『グチャグチャ』と食べ始めました。
すると遠くの方で・・・。

「お~い!コ~セ~!!レイちゃんいたかぁ~?」

俺達のやり取りの声が聞こえたのか敏和達がやって来ました。

「ここにいるよ~でも、助けてくれ~!!」

俺達は暴れまくるレイちゃんを強引に引っ張ってなんとか車まで戻ることが出来ました。
そして車に押し込むとさっきまであんなに暴れていたレイちゃんが何事もなかったようにおとなしく寝てしまいました。

敏和はさっきのレイちゃんの状態をみて「とりあえず、すぐにこの場所から出るから」と、出口方向に車を走らせました。

ところが先程も言った通りここの霊園は本当に広い。
敏和も走り出してはみたものの、いつも来ている場所ではないので道に迷ってしまいました。
よく見るとさっきから同じ場所をグルグルグルグル。

「敏和これってマジでヤバイんじゃねーの?」

「多分こっちでいいと思うけど」

「おっ!?あれ出口じゃねーの!!」

「うわぁ~良かった~!!」とその時。

「ギヤャャャャャ」

「えっええ!?ななに?」

今まで寝ていたと思っていたレイちゃんが急に叫びだして「おおじさんおじさん」と窓の外を見て泣き出しました。

俺達はまたレイちゃんがおかしくなったのかと思いとりあえず八柱霊園を出てからゆっくりと話を聞くことにしました。
するととんでもないことを言い出しました。

レイちゃんは道に迷っている途中から目が覚めて起きていたらしいのですが、その時レイちゃんの隣にはさっき13区にいたスーツのおじさんが座っていたらしいのです。

レイちゃんがおじさんに気付くと突然金縛りに。
そしてニタニタと笑いながらレイちゃんの顔をジィっと見て右耳をずっと撫でていたそうなのです。
そして出口が見えてきた辺りでおじさんが顔を近づけてきてレイちゃんの耳元で「あどずごじだっだどにでぼにげだれないよ」と言葉を残して消えたそうです。

そしてレイちゃんが「ほらここ見て」と自分の右耳を見せました。

「ううわぁどどーしたのそれ!?」

レイちゃんの右耳は赤と紫に変色して謎のブツブツが右耳全体に広がっていました。
それはそのおじさんがニタニタしながら撫でていたところでした。

これを見て俺達はビビってしまいこれ以上この子達といると自分達にも何か起きて呪われるんじゃないかと思い、2人をそのまま家まで送って連絡先も聞かずに帰りました。

後々考えるとレイちゃんはそのおじさんに乗り移られてあんな行動をとったんじゃないのかと。
そんな怖い体験をした20歳の頃の話でした。