大学生だった僕は暇をもて余した友人と呪いのビデオを鑑賞することにも飽きてきて、心霊スポット巡りをしていた。
これは兵庫県H市の○坂トンネルでのお話・・・。

地元の方だと100年くらい前に作られたトンネルと言えば、わかると思いますが・・・。
友人たちと4人でコンビニで買った心霊スポットの地図を眺めながら車で探索していました。

詳細な地図がなくなんとか近くであろう所までは辿り着けたのですが、見当たらず、車を停めて徒歩でうろうろしてみても、それらしきトンネルなんて見当たらないので帰ろうか・・・と、なりました。

車に乗り込み車をUターンさせようとした時に、ふと、お地蔵さんを発見。
その時友人の一人が、「あそこ道じゃない?」と言い出しました。

車のヘッドライトで照らしてみると確かに道がありました。
ここはもう行くしかないと、その道を歩いて上っていきました。

少し歩くと山の中にぼんやりと明かりが見えました。
明かりの方に辿り着くと真っ暗な山の中にポツンとトンネルがありました。
車一台がなんとか通れるくらいの幅で薄暗い感じのトンネル。
友人たちとトンネルの壁の染みが人の顔みたいだとか、山の中から誰かに見られている気がするだとか雑談をしていましたが、恐怖のあまり誰もトンネルに近づかないので、みんなで入ってみようかということになりました。

近づくと向こう側も同じようにまっ暗闇でした。
何故か皆入り口で立ち止まりました。

「お前にも見えてる?」

「いや、普通に足がうごいてるんやけど・・・」

トンネルの向こう側の明かりと暗闇の境目の所で無数の足が蠢いていました。

「これ、向こう側にいくのやばくない?」

「とりあえず、向こうにはいけないよね・・・」

この時は何故か恐怖心はなく、あの足はなんなんだろうという興味と、何かトンネルに吸い込まれるように、それにみいっていた。

どれくらいたったか「そろそろかえるか~」と友人が言い出し帰ろうかなと思ったとき、トンネルの向こう側に顔が見えました。

「え?やばいかもしれん・・・なんか見てしまった・・・」

咄嗟にみんな見つめあい、何を見たのか説明しようとしていると・・・横目にそれが近づいて来るのがわかりました・・・。
それはランドセルを背負って帽子を被った女の子・・・。

自分は視力が弱いのですが、何故かはっきりとわかりました。
こっちを見ているのも、姿形も小学生だってことも・・・。

「帰ろ!」

友人たちには見えていなかったらしく、車で説明するからと、足早に車まで戻りました。

時間は夜中の3時くらい。
小学生がそんなところにいるわけもなく・・・まして大人でもあんな気味の悪いところにいるわけもない。

車に乗り込みエンジンをかけようとすると、お約束のようにエンジンがなかなかかならない・・・。

「ま、一服するか・・・」

しばらくたって落ち着いた頃、エンジンもかかり薄明かるくなってきたので帰路につきました。
そしてその日の夜、母が変な事を言い出しました。

母「あんた変なとこ行った?」

僕「へんなとこって?てか、なんで?」

母「トンネルにいったでしょ!」

母にはそんな話をしていなかったのに・・・。

僕「なんでそんなことわかんの?」

母「だってさっきから、ランドセルかるった女の子がウロウロしているから」

この時初めて母が『見える人』だと知り、母とランドセルの子と2つの意味でビビりました。

母が言うには変な事はしないと思うが、お母さんも知らないフリするからあなたも気づいてないフリをしていればそのうちにどっか行くと・・・。

心霊スポットには安易な気持ちで行くのはよくないですね。